まぶたの手術

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、上まぶたが下がってきて開けづらくなる状態を指します。生まれつき起こる先天性と、何らかの原因でまぶたが下がって生じた後天性に分かれ、後天性眼瞼下垂は多くの場合で加齢によってまぶたを上げる筋肉が衰えてくることで起こります。「眠そうな目に見える」「目つきが悪くなる」などの外見上の問題を招くだけでなく、視野が狭くなるために無意識に眉を上げて物を見るようになることから、肩こりや頭痛、眼精疲労、めまいなどを引き起こすことも多く、日常生活に支障をきたすようであれば手術をすることをおすすめしています。
弛緩している余分な皮膚を切除し、まぶたを上げる筋肉を縫い縮めて縫合する手術を行うことによって、まぶたの本来の機能が回復してしっかり開くようになります。手術を受けると視界が広がるだけでなく、目がぱっちりと開いて額や眉間のシワが薄くなるなど見た目が若返り、人によっては肩こりや頭痛が改善される効果も期待できます。

コンタクトの長期装用と眼瞼下垂の関係

眼瞼下垂は多くの場合で加齢が原因と考えられる60代以上の方に起こりますが、現在では30代の若い方でも眼瞼下垂を発症して手術を受ける方が増えており、そのほとんどがコンタクトレンズを長期間装用していた方です。まぶたが開くのは、まぶたの裏の瞼板(けんばん)に繋がっているまぶたを持ち上げる筋肉、上眼瞼挙筋の働きによるものであり、レンズの固い角がこの筋肉をこすって弱らせてしまうことで眼瞼下垂を引き起こすと考えられています。
また、まぶたを指で引っ張りながらコンタクトの付け外しを行うこともまぶたに負担をかけます。特にハードレンズを長年使っている方に眼瞼下垂が多く見られますが、ソフトレンズでも全く起こらないということはありません。手術の内容としては同じで、筋肉を縮めて引っ張り上げることでまぶたの開きを良くします。

眼瞼内反症(逆さまつげ)とは

加齢などが原因で下眼瞼牽引筋群(まぶたを下に引っ張る筋肉)、眼輪筋(目の周りの皮膚の筋肉)や皮膚が緩んできたことにより、主に下のまぶたがまつ毛の生え際の部分で眼球側にめくれてしまい、まつ毛の一部が角膜や結膜に当たって傷付く状態が眼瞼内反症です。逆さまつげ、さかまつげとも呼ばれます。発症すると異物感を感じたり、目やにが出やすくなったり、涙が出たりといった症状のほか、感染症へのリスクも上がります。生え方に問題があるまつ毛を抜くことで一時的には改善しますが、また同じ場所にまつ毛が生えてくると症状も再開します。角膜への刺激が強い場合は角膜炎や結膜炎を引き起こしたり、まぶしさや視力低下を招いたりすることもあるので、長い目で見て角膜を守るためには手術が有効です。下眼瞼牽引筋群をピンと張るように短く縮めて、まぶたの前方と後方のバランスを整える手術を行うことでまつ毛が外側を向くようになり、不快な症状が改善します。

眼瞼下垂・眼瞼内反症の手術の流れ

初回診察

問診と基本的な眼やまぶたの検査を行い、病状や他の眼疾患の有無などを考慮しながら手術が必要な状態であるかを確認して、相談の上手術の日程を決定します。

術前検査(手術日の1か月前)

全身状態を確認するための血液検査や心電図検査、眼やまぶたの精密な検査などを行います。

手術の説明(手術日の1週間~10日前)

検査の結果を踏まえて、手術に関する詳しい説明や注意点、リスクなどをお伝えします。手術の同意書をお渡ししますのでご記入の上、提出していただきます。

手術当日

手術開始時間の少し前にご来院いただき、脈拍や血圧、体温などのバイタルサインの測定を行って、手術室に入っていただきます。手術終了後は、15分ほどリカバリールームで休息した後にご帰宅となります。

眼瞼下垂・眼瞼内反症の手術に関するよくある質問

Q

どのような麻酔を使いますか?

A

目薬ではなく注射による局所麻酔を使用します。術中に痛みを感じることはほぼありません。

Q

術後は眼帯が必要ですか?

A

出血やむくみをできるだけ少なくするために、手術直後から翌日まではテープで止めるタイプの圧迫眼帯と呼ばれる眼帯で額から顎までの範囲をしっかりと固定します。手術翌日午後か翌々日午前に術後の経過を見るために来院していただくので、眼帯もその診察時に外すことができます。

Q

術後すぐに車の運転はできますか?

A

圧迫眼帯をしていただくため、車はもちろん、バイクや自転車などの運転もできません。付き添いの方の運転でご来院いただくか、必要に応じてお帰りはタクシーをご利用ください。

Q

お風呂はいつから入れますか?

A

眼帯が取れた時点でご自身での洗顔や洗髪が可能になります。